労務・社会保険

外国人労働者の年金はどうなる?加入義務・脱退一時金・社会保障協定

カテゴリ:労務・社会保険
外国人労働者の年金はどうなる?加入義務・脱退一時金・社会保障協定
おすすめの支援機関
外国人紹介会社 株式会社LivCo 外国人紹介会社 GlobalTokyo(株)

この記事のポイント

  • 国籍を問わず、日本で働く外国人労働者は原則として日本の公的年金制度への加入が義務付けられています。
  • 企業が厚生年金・健康保険への加入手続きを怠った場合、懲役や罰金などの法的罰則のリスクがあります。
  • 6ヶ月以上保険料を納めた外国人労働者が帰国する際には、納付した保険料の一部が「脱退一時金」として還付される制度があります。
  • 在留資格によって社会保険の扱いが異なることは基本的にありませんが、雇用形態や労働時間によって加入義務の有無が判断されます。
  • 年金制度の適切な運用と丁寧な説明は、企業のコンプライアンスを強化し、外国人労働者の定着率向上に繋がります。

外国人労働者を雇用する製造業の人事担当者にとって、社会保険、特に年金制度の理解は避けて通れない重要課題です。加入義務の有無、煩雑な手続き、そして言語の壁など、多くの課題が伴います。しかし、これらの課題に適切に対応することは、法令遵守はもちろん、外国人労働者が安心して働ける環境を整え、企業の持続的な成長を支える基盤となります。

本記事では、外国人労働者を雇用する際に必須となる年金の加入義務、具体的な社会保険手続き、そして帰国時に重要な「脱退一時金」制度について、企業が遵守すべき法規と実務フローを網羅的に解説します。人事担当者が抱える不安を解消し、適切な労務管理を実現するための一助となれば幸いです。

掲載をご希望の方へ

外国人労働者の公的年金加入は企業の義務|法的根拠と注意点

外国人労働者の公的年金加入は企業の義務|法的根拠と注意点

国籍を問わず、日本で働く外国人労働者は原則として日本の公的年金制度への加入が義務付けられており、その手続きは雇用主である企業の責任です。これは法令によって厳格に定められており、適切な手続きを怠ることは、法的な罰則だけでなく、企業の信頼を損なうリスクにも繋がります。ここでは、制度の基本から加入義務の法的根拠、そして違反した場合のリスクについて解説します。

日本の公的年金制度概要:外国人労働者も対象となる理由

日本の公的年金制度は、国籍に関わらず、日本国内に住所を有するすべての20歳以上60歳未満の人が加入する国民皆年金制度です[1]。この制度の根底には、社会全体で高齢者や障害者、遺族の生活を支え合うという「社会保険方式」の考え方があります。したがって、日本で働き、社会の一員として経済活動を行う外国人労働者も、この相互扶助の仕組みに参加することが求められるのです。具体的には、自営業者や学生などが加入する「国民年金」と、会社員が加入する「厚生年金」の2階建て構造になっており、企業に雇用される外国人労働者は主に厚生年金の対象となります。

条件項目詳細
週の所定労働時間20時間以上30時間未満
月額賃金8.8万円以上
雇用の見込み2ヶ月を超える雇用の見込みがある
学生の有無学生ではない

厚生年金・健康保険への加入義務がある外国人労働者の条件

外国人労働者が厚生年金および健康保険の加入義務対象となるかどうかは、在留資格の種類ではなく、その勤務形態や労働時間によって判断されます。具体的には、法人の事業所で常時使用される労働者は、国籍や本人の意思にかかわらず被保険者となります。パートタイムやアルバイトであっても、1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、同じ事業所で働く正社員の4分の3以上である場合は、原則として加入義務が生じます。さらに、社会保険の適用範囲は段階的に拡大されており、2022年10月からは従業員数101人以上の企業で、2024年10月からは従業員数51人以上の企業で、以下の条件をすべて満たす短時間労働者も加入対象となります[2]

  • 週の所定労働時間が20時間以上30時間未満
  • 月額賃金が8.8万円以上
  • 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
  • 学生ではない

これらの条件は、外国人労働者にも日本人労働者と全く同じように適用されます。

年金加入を怠った場合の企業への罰則とリスク

企業が正当な理由なく外国人労働者の厚生年金・健康保険への加入手続きを怠った場合、健康保険法第208条および厚生年金保険法第102条に基づき、「6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金」が科される可能性があります[3]。また、年金事務所による指導や立ち入り検査が行われ、過去に遡って最大2年分の保険料を追徴されるケースもあります。これには延滞金も加算されるため、企業の財務に大きな負担をかけることになります。
⚠️ 注意:法的な罰則以上に深刻なのが、企業の社会的信用の失墜です。コンプライアンス意識の低い企業と見なされ、取引先や金融機関からの評価が低下するだけでなく、優秀な人材の採用が困難になるなど、事業運営全体に悪影響を及ぼすリスクを伴います。

外国人労働者の社会保険手続き:加入から給与計算までの実務フロー

外国人労働者の社会保険手続き:加入から給与計算までの実務フロー

外国人労働者の社会保険手続きは、基本的に日本人従業員と同様の流れで行いますが、在留資格や基礎年金番号の確認といった特有の注意点があります。人事担当者が一連の実務フローを正確に理解し、滞りなく進めることが、後のトラブルを未然に防ぎ、スムーズな受け入れ体制を構築する鍵となります。ここでは、雇用時の確認事項から具体的な加入手続き、毎月の給与計算までを順を追って解説します。

雇用時における年金・社会保険関連の確認事項

外国人労働者を雇用する際には、在留カードやパスポートに加え、年金制度への加入状況を確認するための書類が必須です。まず、在留カードで就労可能な在留資格であるか、就労制限の有無を確認します。次に、社会保険手続きに不可欠な基礎年金番号を確認するため、健康保険法施行規則や厚生年金保険法施行規則に基づき、事業主は従業員に「年金手帳」または「基礎年金番号通知書」の提出を求めます。もし本人が紛失していたり、日本で初めて働くため番号を持っていなかったりする場合は、資格取得届を提出する際にその旨を申し出ることで、新たに番号が発行されます。また、扶養家族がいる場合は、その家族が国内に居住しているか、続柄を証明する公的書類(結婚証明書や出生証明書など、日本語訳が必要)があるかなども事前に確認しておく必要があります。

健康保険・厚生年金保険の具体的な加入手続き

加入要件を満たす外国人労働者を雇用した場合、企業は雇用日(事実発生)から5日以内に「被保険者資格取得届」を管轄の年金事務所または事務センターへ提出しなければなりません。手続きの主な流れは以下の通りです。

  1. 必要書類の準備: 被保険者資格取得届、基礎年金番号通知書または年金手帳、場合によってはその他添付書類(扶養家族がいる場合など)を準備します。
  2. 資格取得届の記入: 被保険者の氏名、生年月日、基礎年金番号、報酬月額などを正確に記入します。氏名は在留カードに記載されているアルファベット表記で記入します。
  3. 書類の提出: 準備した書類を管轄の年金事務所へ持参、郵送、または電子申請(e-Gov)で提出します。
  4. 健康保険証の交付: 手続きが完了すると、日本年金機構から健康保険被保険者証(保険証)が事業所に送付されるので、速やかに本人に交付します。

この一連の手続きを迅速かつ正確に行うことが、コンプライアンスの観点から非常に重要です。

標準報酬月額の決定と保険料率の確認

厚生年金保険料と健康保険料は、従業員の給与を一定の範囲で区切った「標準報酬月額」を基に計算されます。資格取得時には、通勤手当などを含めた毎月の総支給額を見積もり、標準報酬月額を決定して資格取得届に記入します。決定された標準報酬月額は、原則として毎年1回、4月・5月・6月の給与を基に見直されます(定時決定)。保険料率は、健康保険は加入している健康保険組合や協会けんぽの都道府県支部ごとに、厚生年金保険料率は全国一律で定められています。最新の保険料率は、日本年金機構や全国健康保険協会(協会けんぽ)のウェブサイトで必ず確認するようにしてください。

毎月の保険料計算と給与からの控除実務

毎月の社会保険料は、決定された標準報酬月額にそれぞれの保険料率を乗じて算出され、その金額を企業と従業員が折半して負担します。人事担当者は、給与計算時に従業員負担分の保険料を給与から天引き(控除)します。例えば、標準報酬月額が20万円で、厚生年金保険料率が18.3%の場合、総保険料は36,600円となり、従業員負担分はその半分の18,300円です。この控除額を給与明細に「厚生年金保険料」「健康保険料」として明記し、企業負担分と合わせて、翌月末日までに年金事務所へ納付する必要があります。外国人労働者にも理解できるよう、給与明細の項目について説明する機会を設けることが望ましいでしょう。

帰国する外国人労働者の脱退一時金制度:企業が支援すべきポイント

帰国する外国人労働者の脱退一時金制度:企業が支援すべきポイント

「脱退一時金」とは、日本の老齢年金の受給資格を満たさずに帰国する外国人労働者に対し、納めた年金保険料の一部を還付する制度です。日本での就労を終える従業員にとって非常に重要なこの制度について、企業が正確な情報を提供し申請をサポートすることは、良好な関係構築と企業の評判向上に繋がります。ここでは、制度の仕組みから企業ができる支援までを解説します。

脱退一時金制度の仕組みと受給条件

脱退一時金とは、日本の年金制度に6ヶ月以上加入していた外国人が、老齢年金の受給資格期間(10年)を満たさずに日本を出国した場合に請求できる還付金のことです。これは、いわば年金保険料の「払い損」を防ぐための措置です。この一時金を受け取るためには、以下のすべての条件を満たす必要があります[4]

条件項目詳細
国籍日本国籍を有していないこと
年金加入期間厚生年金保険または国民年金の被保険者期間が合計6ヶ月以上あること
老齢年金受給資格老齢年金の受給資格期間(10年)を満たしていないこと
日本国内の住所日本国内に住所を有していないこと(住民票の転出届を提出済みであること)
年金受給権障害年金などの年金を受ける権利を有したことがないこと
  • 日本国籍を有していないこと
  • 厚生年金保険または国民年金の被保険者期間が合計6ヶ月以上あること
  • 老齢年金の受給資格期間(10年)を満たしていないこと
  • 日本国内に住所を有していないこと(住民票の転出届を提出済みであること)
  • 障害年金などの年金を受ける権利を有したことがないこと

⚠️ 注意:脱退一時金を請求できるのは、日本を出国してから2年以内と定められています。この期間を過ぎると請求権が失効してしまうため、帰国前に本人へしっかりと周知することが極めて重要です。

企業として可能な脱退一時金申請のサポート内容

企業は、外国人労働者の代理人として脱退一時金の申請を行うことはできませんが、本人がスムーズに手続きできるよう、情報提供や書類準備の面で手厚いサポートを提供できます。企業が積極的に支援すべきポイントは以下の通りです。

  • 制度の事前説明: 雇用時や退職が決定した際に、脱退一時金制度の存在、受給条件、申請期限について多言語資料などを用いて分かりやすく説明します。
  • 必要書類の案内と準備支援: 申請に必要な「脱退一時金請求書」の入手方法を教えたり、在職中に保管していた年金手帳や基礎年金番号通知書を退職時に確実に本人へ返却したりします。
  • 日本国内の協力者の確認: 脱退一時金は原則として海外の銀行口座へ送金されますが、日本国内の金融機関で代理受領することも可能です。帰国後に連絡が取れる協力者(友人など)がいるか、事前に確認を促すことも有効です。
  • 退職後の連絡先の確保: 請求手続きに関する連絡が取れるよう、帰国後の連絡先(メールアドレスやSNSアカウントなど)を確実に把握しておきます。

これらのサポートは、企業への信頼感を高め、口コミによって新たな人材確保に繋がる可能性も秘めています。

帰国後の脱退一時金申請手続きと必要書類

脱退一時金の申請は、本人が日本を出国した後に、必要書類を日本の年金事務所へ郵送することで行います。申請手続きの基本的な流れと必要書類は以下の通りです。

【手続きの流れ】

  1. 「脱退一時金請求書」を日本年金機構のウェブサイトからダウンロードし、必要事項を記入します。
  2. 添付書類を準備します。
  3. 請求書と添付書類を、最後の事業所の所在地を管轄する年金事務所または日本年金機構へ郵送します。

【主な必要書類】

  • 脱退一時金請求書
  • パスポートのコピー(氏名、生年月日、国籍、署名、在留資格が確認できるページ)
  • 日本に住所を有しなくなったことを確認できる書類(住民票の除票の写しなど)
  • 銀行名、支店名、口座番号、本人名義であることが確認できる書類(銀行発行の証明書や口座のスタンプ証明など)
  • 年金手帳または基礎年金番号通知書

企業の人事担当者は、退職する従業員に対してこのリストを渡し、帰国前に準備すべきことを明確に伝えてあげることが重要です。

特定技能など在留資格別の年金対応:違いと確認点

特定技能など在留資格別の年金対応:違いと確認点

外国人労働者の年金加入義務は、在留資格の種類(「特定技能」や「技術・人文知識・国際業務」など)に関わらず、原則として雇用形態や労働時間といった雇用条件によって決まります。ただし、在留資格によっては特有の留意点や、社会保障協定の確認が必要になる場合があります。ここでは、在留資格ごとの留意点や、多言語での情報提供の工夫について解説します。

特定技能外国人に特有の年金・社会保険上の留意点

特定技能外国人も、他の就労資格を持つ労働者と同様に、勤務先の事業所が社会保険の適用事業所であり、本人の労働時間・日数が加入要件を満たす限り、厚生年金・健康保険への加入が義務付けられています。特定技能制度では、受入れ企業または登録支援機関が外国人への生活支援を行うことが義務付けられており、その支援項目の中には「社会保険に関する手続きの支援」も含まれています。したがって、企業は自社で支援を行うか、外国人採用ポータルのようなサービスで信頼できる登録支援機関を探し、連携して手続きを進める必要があります。特に、初めて日本で働く特定技能外国人も多いため、年金制度の仕組みや給与から保険料が控除される理由、脱退一時金制度について、入社時に丁寧なオリエンテーションを行うことがトラブル防止の鍵となります。

技術・人文知識・国際業務など他の在留資格での扱い

大学卒業者などが取得する「技術・人文知識・国際業務」といった在留資格を持つ外国人労働者についても、社会保険の扱いは特定技能と基本的に同じです。常用的な雇用関係にあり、所定の労働時間を超えていれば、国籍に関係なく被保険者となります。一点、留意すべきなのは「社会保障協定」の存在です。日本は一部の国と社会保障協定を結んでおり、協定相手国の年金制度に加入している場合は、二重加入を防ぐために日本の年金制度への加入が免除されることがあります。この適用を受けるには、相手国の機関が発行する「適用証明書」を日本の年金事務所に提出する必要があります。ドイツ、イギリス、韓国、アメリカ、ベルギー、フランス、カナダ、オーストラリア、オランダ、チェコ、スペイン、アイルランド、ブラジル、スイス、ハンガリー、インド、ルクセンブルク、フィリピン、スロバキア、中国、フィンランド、スウェーデン、イタリア、オーストリアの計24カ国と協定を結んでいます(2024年6月現在)[5]

多言語での年金制度情報提供と企業側の工夫

企業は、日本年金機構などが提供する多言語対応のパンフレットやウェブサイトを積極的に活用し、外国人労働者に年金制度を分かりやすく説明すべきです。年金制度は日本人にとっても複雑であり、母国語以外の言語で正確に理解するのは非常に困難なため、こうした公的資料を用いた丁寧な情報提供が不可欠です。機構のサイトでは、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、インドネシア語、タガログ語、タイ語、ベトナム語、ミャンマー語、カンボジア語、ロシア語、ネパール語、モンゴル語の14言語で年金制度に関する情報が提供されています[1]。これらの公式資料を活用し、給与明細を見せながら「これは将来のための積立と、病気になった時のための保険料です」「帰国する時には一部が戻ってきます」といったように、平易な言葉で説明する工夫が求められます。図やイラストを交えた自社独自の簡単な説明資料を作成することも、円滑なコミュニケーションに繋がります。

外国人労働者雇用における年金トラブル防止策と企業の責任

外国人労働者雇用における年金トラブル防止策と企業の責任

外国人労働者との年金に関するトラブルを防ぐには、企業が雇用時に制度を正確に説明する責任を果たし、誤解を生まないための予防策を講じることが不可欠です。些細なコミュニケーション不足が労働者の不信感や離職に繋がりかねないため、企業の積極的な情報提供とサポート体制の構築が求められます。ここでは、具体的なトラブル事例から、企業の果たすべき説明責任、専門家との連携の重要性を解説します。

外国人労働者との年金関連トラブル事例と未然防止策

年金に関するトラブルの多くは、「手取り額が思ったより少ない」という不満や、「脱退一時金」制度への誤解から生じます。例えば、「社会保険料が給与から天引きされることを知らず、不当に賃金を搾取されていると誤解してしまった」「脱退一時金で支払った保険料が全額戻ってくると勘違いし、実際の還付額の少なさに不満を持った」といったケースが散見されます。これを防ぐには、雇用契約を結ぶ段階で、社会保険への加入が法律上の義務であること、保険料の計算方法、そして脱退一時金の仕組みについて書面と口頭で明確に説明することが最も効果的です。給与明細の控除項目を一つひとつ指し示しながら、その目的とメリット(病気や怪我の際の医療費負担軽減、将来の保障など)を伝えることが、納得感の醸成に繋がります。

年金制度に関する企業の説明義務と情報提供の重要性

企業には、労働条件を明示する義務(労働基準法第15条)があり、その一環として外国人労働者に対して日本の社会保険制度を正確に説明する責任があります。この説明責任を果たすことは、法的な義務を遵守するだけでなく、労働者との信頼関係を築く上で極めて重要です。具体的には、以下のタイミングで情報提供を行うことが推奨されます。

  • 入社時: 日本の社会保険制度の概要、加入手続き、保険料の控除について説明する。
  • 在職中: 保険料率の改定など、制度に変更があった場合に速やかに周知する。
  • 退職時: 脱退一時金制度の詳細、申請方法、期限について改めて説明し、必要なサポートを提供する。

情報提供は、単に資料を渡すだけでなく、質疑応答の時間を設け、本人が納得するまで対話することが大切です。具体的な教育プログラムとしては、以下のような内容を盛り込むと効果的です。

  • 入社時オリエンテーション:日本の社会保険制度の目的と仕組み、給与明細の見方(控除項目)、脱退一時金制度の概要について、多言語資料を用いて説明する。
  • 定期的な情報提供会:保険料率の変更や制度改正があった際に、説明会を開催し最新情報を共有する。
  • 個別相談窓口の設置:人事部に相談窓口を設け、扶養家族の手続きや将来の年金受給に関する個人的な質問に対応できる体制を整える。

社労士など専門家と連携するメリット

社会保険労務士(社労士)などの専門家と連携することは、複雑な社会保険手続きの正確性を担保し、人事担当者の業務負担を大幅に軽減する有効な手段です。専門家と連携するメリットは多岐にわたります。

  • 法改正への迅速な対応: 最新の法令に基づいた適切なアドバイスを受けられ、コンプライアンス違反のリスクを回避できます。
  • 手続きの効率化: 煩雑な書類作成や行政機関への届出を代行してもらうことで、人事担当者はコア業務に集中できます。
  • トラブル対応: 労働者との間でトラブルが発生した際に、専門的な知見から公正な解決策を提示してもらえます。

具体的には、以下のような連携方法が考えられます。

  • 社会保険労務士との顧問契約:月々の給与計算から社会保険の加入・喪失手続き、労務トラブルの相談までを一貫して委託する。
  • 登録支援機関への業務委託:特定技能外国人を雇用する場合、支援計画に基づき、年金制度の説明や手続きのサポートを専門の登録支援機関に委託する。
  • 自治体や国際交流協会の活用:地域の外国人支援窓口が開催する無料の専門家相談会などを活用し、従業員が直接相談できる機会を提供する。

外国人材の採用や労務管理に課題を感じている企業は、専門家だけでなく、支援機関との連携も有効です。外国人採用ポータルのようなサービスでは、貴社の条件に合った監理団体や登録支援機関を比較検討でき、「Webからの集客方法が分からない」「提案できる企業数が少ない」といった支援機関側の課題も解決し、確度の高いマッチングを実現します。このようなプラットフォームを活用することで、労務管理に強い支援機関と出会う機会も広がります。

自社に合う支援機関を探してみませんか?

外国人採用ポータルなら、地域・在留資格・業種などの条件から監理団体・登録支援 機関・外国人紹介会社を無料で検索・比較できます。

外国人労働者の年金制度理解が企業にもたらすメリット

外国人労働者の年金制度理解が企業にもたらすメリット

外国人労働者の年金制度へ適切に対応することは、コンプライアンス強化、労働者の定着率向上、ひいては企業価値の向上という大きなメリットをもたらします。これは単なる義務の履行に留まらない戦略的な取り組みであり、誠実な対応を通じて企業は持続的な成長の基盤を築くことができます。

コンプライアンス強化と優良企業としてのブランド構築

社会保険の適正な手続きは、企業の法令遵守(コンプライアンス)意識の高さを示す、客観的で分かりやすい指標です。これを徹底することは、監督官庁からの指導や罰則リスクを回避するだけでなく、「労働者の権利を尊重するクリーンな企業」という社会的な評価に繋がります。特に、人手不足が深刻化する中で、外国人労働者の間での口コミや評判は非常に重要です。適切な労務管理を行っている企業は、外国人材から「選ばれる企業」となり、採用競争において優位なポジションを築くことができます。

外国人労働者の安心感向上と定着率への好影響

透明性の高い情報提供は、外国人労働者の日本での生活に対する経済的な不安を和らげ、安心感をもたらします。給与から天引きされる保険料が、自分自身の万が一の病気や怪我に備えるものであり、さらに帰国時には一部が還付されるという事実を理解することで、制度に対する納得感が生まれます。この安心感と納得感は、企業へのエンゲージメントを高め、職場への定着を促す重要な要素となります。離職率の低下は、採用・教育コストの削減に直結し、組織全体の生産性向上にも寄与するのです。

人事担当者の正確な情報提供による業務効率化

人事担当者が年金制度に関する正確な知識を身につけ、分かりやすい説明ができる体制を整えることは、結果的に業務全体の効率化に繋がります。制度に関する労働者からの質問や問い合わせに迅速かつ的確に回答できれば、個別の対応に費やす時間が削減されます。また、誤解に基づくトラブルが発生するのを未然に防げるため、問題解決に要する工数も大幅に減少します。初期段階での丁寧な情報提供という「投資」が、長期的に見て人事部門の負担を軽減し、より戦略的な業務に注力する時間を生み出すのです。

外国人労働者の雇用と定着は、多くの日本企業にとって重要な経営課題です。年金制度への適切な対応は、その基盤を築くための第一歩と言えるでしょう。信頼できる支援機関を探す際は、全国47都道府県に対応し、採用企業の利用が無料の「外国人採用ポータル」のような比較マッチングサービスを活用することも一つの有効な手段です。

よくある質問

外国人労働者の年金加入は義務ですか?

はい、日本で働く外国人労働者は、国籍を問わず原則として日本の公的年金制度への加入が義務付けられています。これは、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満のすべての人に適用される国民皆年金制度の一部です。企業に雇用される場合は主に厚生年金が対象となります。

外国人労働者が帰国する際、納めた年金はどうなりますか?

日本の年金制度に6ヶ月以上加入し、老齢年金の受給資格(10年)を満たさずに帰国する外国人労働者には、「脱退一時金」として納めた保険料の一部が還付される制度があります。この請求は日本を出国してから2年以内に行う必要があります。

外国人労働者の年金加入を怠ると企業にどんな罰則がありますか?

企業が正当な理由なく外国人労働者の厚生年金・健康保険への加入手続きを怠った場合、健康保険法や厚生年金保険法に基づき「6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金」が科される可能性があります。また、過去に遡って保険料を追徴されるリスクもあります。

特定技能の外国人も年金に加入する必要がありますか?

はい、特定技能の外国人も他の就労資格者と同様に、勤務先の事業所が社会保険の適用事業所であり、本人の労働時間・日数が加入要件を満たす限り、厚生年金・健康保険への加入が義務付けられています。受入れ企業は社会保険に関する手続きの支援も義務付けられています。

外国人労働者の年金加入の条件は在留資格によって異なりますか?

いいえ、外国人労働者の年金加入義務は、在留資格の種類ではなく、勤務形態や労働時間によって判断されます。法人の事業所で常時使用される労働者や、特定の条件を満たす短時間労働者は、国籍や本人の意思にかかわらず加入が義務付けられます。

参考文献

参考文献
  1. e-Gov法令検索(健康保険法、厚生年金保険法) — デジタル庁
掲載をご希望の方へ

おすすめの支援機関

外国人採用ポータルに掲載中の支援機関です。詳細ページから無料で相談できます。

外国人紹介会社

株式会社LivCo

地域:全国対応

外国人も暮らしやすい社会を創る

介護 技術・人文知識・国際業務 永住者・定住者 特定技能
詳細を見る
外国人紹介会社

GlobalTokyo(株)

地域:全国対応

国内転職を希望する特定技能人材に強い紹介会社

介護 技術・人文知識・国際業務 永住者・定住者 特定技能
詳細を見る
すべての支援機関を見る →
Next Step

制度や支援機関選びで迷ったら、ご相談ください。

記事の内容をもとに、自社に合う支援機関や進め方を整理できます。

支援機関を探す ガイド一覧